一、 相対性理論は誤っている

(一) 始めに

 「相対性理論は間違っている」とか「おかしい」とか色んな方が異論を唱えていますが、未だに

専門家の先生方はビクともしていません。それは何故なのか。本質を突いていないからです。

 思いつきやSFまがいの空想的宇宙論をぶち上げて見ても、プロの先生方はビクともしません。



 相対論のおかしな所の原因は式にあるのです。

 ここに踏(ふ)み込まない限り、先生方はハナもひっ掛けないでしょう。

 式の結論から出て来る所の不可思議な理屈を、いくらつついた所で

 「そうなってるのだから仕方がない。君ら凡人には解(わ)からないだろうけど」

とやられるのが落ちです。



  誤りを質(ただ) すには、どうしても式の問題に踏み込まなければなりません。

 そこで、ここでは、相対論の式を使って相対論の問題点を説明する事にします。

 とは申しましても、最初から難しい式を並べたてては、誰も見向きもしなくなるでしょうから、

先ずはやさしい所から始め、ボチボチと高度な所に移って行く事にします。




 最初は、やさしい話からです


 よく相対論では“ ロケットなどで宇宙旅行をして来ると浦島太郎になる ”と申します。

 ロケットの中では数年しか経(た)っていないのに、地球の方では何百年も経っていると言う話です。

 これに対し、相対論に疑問を持っている人は 「どっちが動いているかは相対的な問題だ。

 “ ロケットの方が静止していて、地球の方が動いている ”と考えてもおかしくはない。

 その場合、地球の方が数年しか経っていないのに、ロケットの中では何百年も経っている事になる。

 これをどうする
?」と反論します。



 これに対しては、相対論側から有効な回答は出ていません。

 私も、この辺から話を進めてみようと思います。


 今ここに、地球から飛び立つ巨大な宇宙船があるとします。この宇宙船は、秒速29万kmの速さ

で地球から遠ざかっています。



 この宇宙船は巨大ですので、中にいる人にとっては、ほとんど静止しているのと変わりありません。

 唯一の違いは、地球の人が四歳年をとる間に、宇宙船の中の人が一歳しか年をとらないという事だ

けです。この宇宙船は、秒速29万kmの速さで飛んでいますので、相対論の計算式によりそうなる

のです。






 地球を飛びたってから約一年、地球はもう見えません。宇宙船はエンジンを止め、慣性飛行を続け

ています。慣性飛行ですから、中にいる人にとって宇宙船は停止しているのと全く同じ状態です。



 ある時、この宇宙船から地球の方向に向けて、ロケットを秒速29万kmの速度で発射したとしま

しょう





 このロケットは静止している宇宙船に対して、秒速29万kmの速さで動いていますから、ロケッ

トの中の時間は宇宙船の中よりも遅れて1/4しか進みません。


 それは、地球から見て1/16の速さでしか時間が進まない事を意味します


 ところが、ここで問題が発生します。

 このロケットは、宇宙船から見れば確かに動いているのですが、地球から見れば、実は、停止して

いるのです。


 宇宙船は、地球から秒速29万kmの速さで遠ざかっていますが、ロケットはその宇宙船に対して

反対方向に秒速29万kmの速さで飛んでいますので、差し引き0で、ロケットは地球から見ると停

止している事になります。







 
地球から見れば、ロケットの方が発射された地点に停止し、宇宙船の方がそのまま飛行を続けて

いる事になるのです。


 そうすると、このロケットの中の時間の進み具合は地球と同じでなければなりません。

 それなのに、ロケットの中の時間が地球の1/16しか進まないでは矛盾します。

 「さあ どうする!」



 大抵の反対論は、ここで終わっています。ここで止めては駄目なのです。本当の問題は式にあるの

ですから。そこに踏み込まない限り専門家の先生方はビクともしません。そして、かなり不利な状態

でもガリレオ張りに「それでも相対論は正しい」と主張する事でしょう。


 だから、その為にも式の問題を明らかにする必要があるのです。





 ところで、この設定に対して 「宇宙船は止まっているわけではない。動いているではないか。

それを止まっているとするのはインチキだ。」 と仰しゃられる方があるかも知れません。


 もっともな話です。しかし、それを言ってしまうと、地球の方も動いていますので、地球が静止

していると仮定しての議論も成り立たなくなります。




 仮に、地球の進行方向と逆の方向に、地球と同じ速度でロケットを発射したとしてみましょう。

その場合、ロケットの方が静止していて、地球の方が動いている事になります。




 そうすると、地球にいる人は年をとらずに、ロケットの中の人が年をとるという事になるのです。



 しかしながら相対論では、そういう見方をしていません。

 あくまでも地球が静止しているという前提で話をしています。

 だとしたら、先の、宇宙船が静止しているとした仮定も問題なしとすべきでしょう。




 それが駄目だと言うのなら、地球は動いているという前提で、理論を立てなければなりません。

 逆に、動いている地球を静止している、と仮定できるのなら、エンジンを止めて慣性飛行をして

いる宇宙船も、静止していると仮定できる筈です。




 つまり、そういう事なのです。

どっちにしても同じ事なのです。それに動いているのは地球だけではありません。太陽系、恒星系、

銀河系、みんな動いていますから、一体、どこを以って“静止している”としたら良いのか分からなく

なります。




 私たちは、無意識に“動いている地球”を静止していると仮定して議論を進めています。

 だとしたら“宇宙空間でエンジンを停めている宇宙船”は宇宙船の立場から見て“停止している”と

しても問題はないでしょう。




 全ては相対的な問題ですから。

 そういうわけですから先の設定をご了承願います。


 それでは、次は舞台を列車の中に移し、中学校程度のやさしい式で以て、この問題について

考えてみましょう。




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